農業用ビニールハウス(パイプハウス)の専門店モリシタの森下幸蔵です。
https://www.morishitahouse.jp/contents/company.html
消費税が上がる前に、坂井市三国町の名物団子を買おうとお店にいったのですが…
みくにの名物「にたらし団子」は、製造元が休みのため、入手できませんでした。無念!!
「にたらし団子」の製造元の数馬商店さんのプレスリリースです。
http://www.chunichi.co.jp/kenmin-fukui/article/delicious/CK2012101902000231.html
?お花見のシーズンなので、桜が散るまでになんとかゲットしたいです(笑)
さて、本題です。
ビニールハウス(パイプハウス)の被覆材の選び方 ーフッ素フィルムー
パイプハウス(ビニールハウス)の作物栽培用フィルムには、素材別に大きく分けて3種類のものがあると、前回お伝えしました。
1.塩化ビニールフィルム
2.ポリオレフィン系フィルム
3.フッ素系フィルム
今回は、3.フッ素フィルムについて、素材の特性を説明します。
3.フッ素フィルム
正式には、フッ素樹脂フィルム(ETFE樹脂)
http://www.daikin.co.jp/chm/products/film/
フッ素樹脂は、石油化学製品ではありません。
原料には、「蛍石」と呼ばれる自然石「フッ化カルシウム鉱石」が使用されます。
「農業用」以外に、食品ラップやスマホやタブレットの液晶画面の保護シートに用いられています。
「フッ素(樹脂)フィルム」の特性として、以下の点を挙げることができます。
- 透明度が高く、光線透過特性を維持する
- 防汚性・防塵性に優れている、要するに汚れ埃が付着しにくい (フライパンのフッ素樹脂コーティングと同じ)
-
耐候性 (紫外線のような風土による耐性)が高い
- 耐薬品性に優れている (強酸、強アルカリ、硫黄薫成ガスによる劣化が少ない)
- 難燃性が高い (JIS A1322による防災1級合格)
http://www.f-clean.com/jisseki/shape.html
耐候性が極めて高いため、厚み100μ(0.1mm)のフィルムで、耐用年数が15年以上あります。
フッ素樹脂という高価な素材を使っているため、従来は鉄骨ハウスの展張のみに用いられてきました。
近年は、パイプハウスにも展張できるような部材を開発して、パイプハウスの被覆材への普及も促しています。
ただし、フッ素(樹脂)フィルムは高価であるため、躯体の安価なパイプハウスには不釣り合いのような感がします。
また、安価なPOフィルムの性能が良くなってきているため、パイプハウスには、積極的お薦めはしていません。
フッ素(樹脂)フィルムの欠点としては、
- 防汚性が高いため、流滴剤塗布しても流出しやすく、フィルムが寿命を迎える前に流滴性能が低下する恐れがある
- 突き刺し強度が低いため、尖ったものに当たると穴が開きやすい
- 伸縮性がないため、展張がしにくく、張りシワが出やすい
- フィルムにコシがないため、先端面が(風雨で繰り返しバタつくことにより)、物理的に劣化しやすい
- 燃焼時に有毒ガスを発生させるので、焼却処分できない (全量をメーカーが回収後リサイクルする)
しかしながら、フィルムの寿命が極端に長く、光線透過率を維持するため、鉄骨ハウスの被材市場では、フッ素(樹脂)フィルムの独壇場と言っても過言ではないと思います。
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