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2014年10月08日

ビニールハウスと水田転作について

農業用ビニールハウス

毎月、野菜のイラスト付きはがきのお礼状をせっせと書いている株式会社モリシタの森下幸蔵です。 https://www.morishitahouse.jp/company

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今月のイラストは福井県の伝統野菜の河内かぶ

http://hokuriku.biz/vegetables/%E6%B2%B3%E5%86%85%E8%B5%A4%E3%81%8B%E3%81%B6%E3%82%89.html

描いていただいているのは友人のイラストレーターのekoさんです。

http://ameblo.jp/illustrator-eko/

今月もはがきを書きますよ。メールをいただければ、このはがきを差し上げますよ。

morishita@trad.ocn.ne.jp

 

 

ビニールハウスと水田転作について

農学部学生時代、農学で、適地適作ということを学びました。

農業では、その土地の環境にあった作物を栽培することが重要な要因という意味です。

適地適作を軽視した土地で、ビニールハウスなどの園芸施設が新設されていることに最近、気が付きました。

産業では、分業と集約が常識ですよね。

しかし、福井の農業では、稲作専業生産農家(組合)がビニールハウスを新設して、未経験の施設園芸を始める事例が多いのです。

水田転作のビニールハウスは適地適作なのか?

弊社は北陸の福井県でビニールハウスを製造販売施工しています。

福井県では、ビニールハウスの新設に対して助成金を交付していますので、弊社でも助成金を使ったビニールハウスの新設も受注しています。

お客様の中に、水田転作としてビニールハウスを建てる生産者(生産組合)が多くいらっしゃいます。

ビニールハウスを新設する動機は、米価が下がり売上が減った分を補てんするために、ハウス内で作った野菜、果樹や花卉を販売して、農業所得を上げることです。

 

今までは、それが普通のこととして考えていましたが、農業の適地適作の視点から見てみると、違うのではないかと思うようになりました。

 

ご存知のとおり、水田と畑地とは土質が違います。

水田は水持ち(湛水)が良いことが好まれますし、畑地は逆に、水はけ(排水)が良い土壌が適しています。

水はけが良い扇状地にも水田はありますが、福井平野や坂井平野の水田は大抵が粘土質土壌で、暗渠事業をするくらい、排水は良くないのです。

そのような水田にビニールハウスを建てると、ハウス内の排水や土壌改良にコストがかかります。

やはり、野菜などを作る目的で、ビニールハウスを建てるなら、水田よりも畑地の方がいいですし、水稲専業生産農家(生産組合)が水田転作として、適地でない水田に大規模なビニールハウスを新設して、施設園芸事業を展開するのは、産業の分業化という点から見ても異様に映るようになってきました。

福井県は、減反協力率は全国的に見て高いと聞いています。

福井でも、減反をせずに、その分増産したコメを自分で販売する農家さんもいらっしゃいますが、圧倒的に転作される農家さんが多いようです。

 

県HPバナー-01株式会社モリシタは、「2018年福井しあわせ元気国体・福井しあわせ元気大会」を応援しています!

 

 

 

 

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