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2014年03月27日

ビニールハウス(パイプハウス)の耐風強度はどの程度ありますか?

農業用ビニールハウス

農業用ビニールハウス(パイプハウス)の専門店モリシタの森下幸蔵です。

https://www.morishitahouse.jp/contents/company.html

 


 

 

3月下旬ということで、今週は月曜日から、トラック満載で黒マルチの配達に行ってました。

配達先は、福井県が誇るサツマイモ「とみつ金時」の産地、あわら市富津地区です。

 

 

富津のサツマイモ生産者の一人【フィールドワークス株式会社】公式サイトです

http://www.fw-tomitsu.com/about/about.html

 

 

IMG_5612[1]

400m巻の黒マルチが226本積んであります。自分一人でで積んで、一人で下ろしました。

今週末は、250本を配達します(汗)

 

 


 

 

さて、本題です。

 

ビニールハウス(パイプハウス)の耐風強度はどの程度ありますか?

 


 

一般のビニールハウス(正しくは「パイプハウス」なので、以下パイプハウス)の耐風強度は、おおよそ風速30mです。

 

 

この数値は、一般社団法人「日本施設園芸協会」が発行している【地中押し込み式パイプハウス安全構造指針】には、載っていません。

 

 

実は、同協会が発刊している季刊誌「施設と園芸」の121号(2003年夏)に掲載されている『施設園芸Q&A』というコーナーにおいて、同協会の構造診断指導委員会委員長 羽倉弘人氏(千葉工業大学名誉教授)が質問に答えている中で、考察して導き出したものです。

 

一般社団法人「日本施設園芸協会」の公式サイト 

http://www.jgha.com/

 

 

ブログ3月26日

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

羽倉先生は、昭和62年から平成3年までの5年間のパイプハウス195万棟の統計を用いて、分析されています(暴風被災率10パーセント、19.5万棟を分析。そのうち全損被害は約6,300棟)。

 

 

これによれば、全損被災時の風速は、風速10メートルから60メートルまで幅広くばらつきがありますが、これを統計処理すると、パイプハウスの耐風強度の下限値は約風速20メートルで、平均値は約40メートルといえるそうです。

 

 

このことから、手入れが悪く弱いパイプハウスや、風当たりの強い場所に建っているパイプハウスは、風速20メートルころから倒壊し始め、平均値に近い風速35メートル~40メートルの強風が吹くと、ほとんどのパイプハウスは全壊すると考えてよいそうです。

 

 

また、羽倉先生が、以前いくつかのパイプハウスについて、倒壊する風速を構造計算したところ、その結果も風速30~43メートルだったそうです。

 

 

 

上記のことから、パイプハウスの平均的な耐風強度は、風速30メートルという事ができます。

 

 

ただし、羽倉先生が分析された時期に比べ、最近はパイプハウスのパイプの口径が太くなる傾向にありますので、パイプハウスの耐風強度は少々増していると、私は思っています。

 

 

 

株式会社モリシタの公式サイト https://www.morishitahouse.jp/