農業用ハウスのモリシタです。
https://www.morishitahouse.jp/sp/ https://www.morishitahouse.jp/
令和6年の米不足はなぜ起こったのか?
令和6年(2024年)の日本における米不足の原因は、複数の要因が重なり合った結果です。
以下にその主要な要因を詳しく説明します。
1.異常気象による不作
2023年の猛暑と少雨が米の生産に大きな影響を与えました。特に新潟や秋田などの米どころでは不作となり、収穫量が減少しました。新潟県のコシヒカリは暑さに弱く、高温障害で品質が低下し、収穫量も2割近く減少しました。
2.政府による生産調整
農林水産省は人口減少に伴う米の消費減少を見越して、主食用米の生産をコントロールしています。2021年から2023年までの3年間で主食用米の収穫量は60万トン以上減少し、2023年には661万トンと過去最少となりました。
3.外食需要の増加
コロナ禍が収束し、訪日外国人が増加したことで外食需要が急拡大しました。2024年上半期には過去最多の約1778万人が訪日し、これにより米の消費量が増加しました。
4.米の割安感
パンや麺類など小麦製品の価格が上昇する中で、国内生産である米は比較的価格上昇が緩やかでした。このため、米の割安感が消費を押し上げました。
5.南海トラフ地震臨時情報
2024年8月に南海トラフ地震臨時情報が発表され、多くの人々が備蓄用に米を買い求めたことも一因です。
6.精米歩留まりの低下
猛暑による高温障害で米の品質が低下し、精米した際の仕上がり量(精米歩留まり)が低下しました。これにより市場に出回る米の量も減少しました。
7.米農家の高齢化と後継者不足
日本の米農家の平均年齢は70歳前後であり、後継者不足も深刻な問題です。生産コストは上昇しているものの、米価は長らく低迷しており、生産意欲が減退しています。
8.減反政策と飼料用転換
過去には「減反政策」により田んぼを減らす施策が行われていました。最近では農水省が農家に対し「食用米ではなく家畜飼料用に転換する」よう奨励し、補助金を出しています。この政策も供給減少に寄与しています。
これらの要因が重なり合い、令和6年(2024年)の日本では深刻な米不足が発生しています。
新米の流通開始によって一部解消される見込みですが、根本的な値下がりは期待できない状況です。
ショート動画で説明しました。ぜひご覧ください。
https://youtube.com/shorts/gveX-w4-tsY?si=hWeOpEc78lrWsHYP
農業用ハウスのことに限らず、福井県の農業関係のことでしたら調べてお答えしますので、お尋ねください。