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2014年01月26日

虫や雑草とどう向き合うか 多様性が重要(前編)

キレイゴトぬきの農業論

農業用ビニールハウス(パイプハウス)の専門店モリシタの森下幸蔵です。

https://www.morishitahouse.jp/contents/company.html


 

第3章  虫や雑草とどう向き合うか

多様性が重要(前編)


 

畑の生き物を多様に保つことが、作物を健康に育て、質の高い作物を安定してつくるポイントです。

土の中の微生物を含め、いろいろな生き物がいることで畑全体としての生産力が高まり、病害虫に対する抵抗力が高まるからです。


 

有機農業では具体的にどのように生き物の多様性を確保しているのでしょうか?


 

≪中略≫


 

そもそも、畑というのは人間の都合で自然を改変して野菜をつくっている食料工場です。

「手つかずの自然」からは程遠いものです。


有機農業の畑といえども、そこに棲む生き物の数や種類は、森林などと比べれば比較にならないくらい貧弱です。

一方で野菜は、前に述べたとおり、人が手を加えなければ生きていけない弱い植物です。


 

≪中略≫


 

栽培者の目的は「生き物の多様性をうまく利用して、野菜を健康に育てること」であって、「野菜の生育に悪影響があっても、生物の多様性を確保すること」ではないので、利用できる生き物の仕組みは利用しますが、目的の妨げになるものは排除することが必要です。


 

もちろん農業者の中には、雑草や虫も一切殺さないという立場の人もいます。

命の一つ一つが無限の価値を持っているという立場に立てば、野菜の質や収量を落としても生き物を殺すべきではない、という考えも成り立つでしょう。


 

ここで僕が紹介しているやり方は功利主義的なのかもしれません。

同じ農業でも、目的と条件によっては評価は変わってくるということです。


 

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出典【キレイゴトぬきの農業論】新潮新書 久松達央著


 

 


 

久松農園のオフィシャルサイト http://hisamatsufarm.com/


 

Amazonサイト http://www.amazon.co.jp/s/ref=nb_sb_noss?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&url=search-alias%3Dstripbooks&field-keywords=%E3%82%AD%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%82%B4%E3%83%88%E3%81%AC%E3%81%8D%E3%81%AE%E8%BE%B2%E6%A5%AD%E8%AB%96