農業用ビニールハウス(パイプハウス)の専門店モリシタの森下幸蔵です。
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第3章 虫や雑草とどう向き合うか
天敵を利用する
『
アブラムシを食べるテントウムシなど、自然界には害虫を捕食する天敵昆虫がいます。
害虫を食べてくれる虫は栽培する側にとっては益虫。
敵の敵は味方です。
これらの天敵を積極的に栽培に利用する技術があります。
たとえばナスの周りに麦を植えると、麦にいろいろな虫が集まって天敵昆虫の餌場となるため、天敵が繁殖します。
天敵が増えればナスについた害虫も食べてくれるというわけです。
≪中略≫
自然界の天敵を利用するばかりでなく、天敵となる昆虫を農業資材として購入する方法もあります。
天敵農薬と呼ばれるもので、害虫を捕食したり、害虫に寄生したりする天敵昆虫が“農薬”として販売されています。
農業者はこれを購入して害虫の付いてしまった作物に放すわけです。
昆虫だけでなく、微生物の働きを利用した生物農薬も存在します。
ただし、特定の昆虫を大量に放出すれば、周辺の生き物のバランスを崩しかねません。
僕自身は天敵農薬を使ったことはありません。
』
出典【キレイゴトぬきの農業論】新潮新書 久松達央著
久松農園のオフィシャルサイト http://hisamatsufarm.com/