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2015年08月04日

トマト栽培用ハウスにエステル線クリアをおススメする理由

栽培設備 , 農業用ビニールハウス

農業用ビニールハウス(パイプハウス)の専門店モリシタの森下幸蔵です。

https://www.morishitahouse.jp/contents/about.html

 

 

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先週の木曜日(2015年7月30日)にカフェあんのんさんにて、横田秀珠さんのホームページのスマホ最適化セミナーがあり、受講しました。

http://cafeannon.jp/reserve.html

http://yokotashurin.com/etc/seminar201507.html

 

 

さっそく実践してみます。ありがとうございます。

 


 

さて、本題です。

トマト栽培用ハウスにエステル線クリアをおススメする理由

 


 

カーテン装置

 

ビニールハウスには、遮光・遮熱や保温の目的で、カーテンと呼ばれる装置を取り付けることがあります。

 

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住宅のカーテンと同じように、ハウスのカーテンも膜(フィルム)を開け閉めすることで、光の量の調整や遮熱、保温をします。

 

今回は、カーテン装置の中で、フィルムの棚線に使われる「エステル線」についての話です。

 


 

エステル線クリア

 

 

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製造元は大日製罐株式会社。発売元は株式会社誠和。

http://www.dainichi-can.co.jp/products/package/other/ester.html

https://www.seiwa-ltd.jp/products/products5-1/

 

エステル線は、耐候性のある黒色が主流でしたが、数年前にクリアが発売されました。

 


 

なぜ、クリアなのか? その理由は「1%理論」

ビニールハウス内の採光性を上げるためです。黒色よりも透明の方が影ができないので、ハウス内の光の量が増えます。

 

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エステル線クリアは透明。

 

 

わずか直径2mmのエステル線の影でも馬鹿にできないのには理由があります。

 

それは、施設園芸の先進国オランダの研究で、トマトの栽培期間あたり1%の光量減少は1%の収量減少につながると結論づけられているからです(1%理論)。

 

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エステル線は、カーテンフィルムの棚線に使用します。

 

 

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エステル線クリアは透明なので目立たない。

 

 


 

費用対効果を計算してみました

 

エステル線φ2mmを使用したとして、ハウス面積1㎡当たりの使用量は2mになります。

1㎡あたりの影は0.004㎡になりますので、0.4%の光量が減ることになります。

 

トマトのハウス1反(300坪=1,000㎡)あたりの収量が年間100万円とします(実際にはもっと高いですが)。

1㎡当たりの収量を計算すると、1,000円になります。

 

1%理論により、黒色エステル線を使用した場合、1㎡あたり、1,000円×0.4%=4円の減収になります。

 

 

 

一方、資材費では、エステル線クリア(φ2mm 1000m巻)の価格は税込10,314円になります。これは黒色の2倍以上の価格なのですが、

クリアと黒色のエステル線の差額を計算しますと、ハウス1㎡あたり12円ほどクリアが高いです。

 

クリアのエステル線の耐用年数を10年とした場合、1年あたりのコスト高は1.20円になります。

 

 

4円-1.20円=2.80円

このことから、エステル線クリアを使うと、1年間で1㎡当たり2.80円の粗利アップが計算上では見込めることになります。

 

これが、私が、エステル線クリアをおススメする理由です。

 

 


 
最後に

 

ちなみに、オランダでは30年の間にトマトの収量は2倍になったそうです。

栽培技術に対する投資が盛んで、生産性向上の研究が進んだ結果ですが、そう考えると、トマトの光量と収量の関係「1%理論」はあなどれないですね。

 

 

 


 

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株式会社モリシタは、「2018年福井しあわせ元気国体・福井しあわせ元気大会」を勝手に応援しています(笑)!