農業用ビニールハウス(パイプハウス)の専門店モリシタの森下幸蔵です。
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配達に行った先のお宅の山茶花(サザンカ)が散りかけていて、とてもきれいでした。
両者とも同じ 「ツバキ科」 の樹木なのですが、山茶花は、葉の縁にギザギザがあり、花びらが散ります。
一方の椿は、葉の縁はなめらかで、花は散らずに花の形のまま落ちます。
昔の武士は、斬首をイメージさせるということで、椿の花を忌み嫌ったようです。
さて、本題です。
ビニールハウス(パイプハウス)に設計基準はあるの?
ビニールハウス (正確にはパイプハウスのため、以下 「パイプハウス」 ) には、一般建築物のように法的に決められた設計基準はありません。
その代わりに、「一般社団法人 日本施設協会」 が独自の調査研究で策定したパイプハウスの 【安全構造指針】 というものがあります。
著作権がありますので、 【目次】 だけをざっと紹介します。
- 適用範囲
- 材 料
- 構造計画及び設計上の注意
- パイプ加工上の注意
- 設置上の注意
- 保守管理
5) の『設置上の注意』の 【設置】 とは、「施工」の意味です。
パイプハウスは、農業目的で農地に建てるという条件を満たせば、建築基準法での規制がかからないため、建築で使われる『施工』 という語句ではなく、 『設置』 という表現を用いています。
この 【地中押しこみ式パイプハウス安全構造指針】 が作られた背景には、昭和59年の九州地方の豪雪によって、パイプハウスに甚大な被害が発生したという歴史事実があります。
当時、日本施設園芸協会では、被災地に調査団を派遣し、調査経過を農林水産省に報告。
その後、パイプハウスについての本格的な安全構造指針を策定することになり、この小冊子が生まれました。
平成10年に三版を重ねましたが、今年の大雪をうけて、四版が発行されるかもしれません。
小社では、地元の北陸の風土気候に合わせた慣行の基準でパイプハウスを設計施工をしていますが、お客様の要望により、間口の広いハウスや、軒高の比較的高いハウスを求められるときは、この小冊子を参考にしながら仕事をしています。
一般社団法人 日本施設園芸協会 の公式サイト http://www.jgha.com/
株式会社モリシタ の公式サイト https://www.morishitahouse.jp/