農業用ビニールハウス(パイプハウス)の専門店モリシタの森下幸蔵です。
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第3章 虫や雑草とどう向き合うか
「伝統野菜」のウソ
よく「伝統野菜を大切にしよう」と言われますが、持ち込まれた時期の差こそあれ、伝統野菜と言われているものも元々は外国の物です。
熱い地域が原産地のものを夏野菜、寒い地域が原産地のものを冬野菜と勝手に呼んで日本で栽培していますが、もともとは日本の気候に合わせて生まれていないものが、ほとんどなのです。
私たちが食べている野菜の祖先は、世界のどこかで自生しており、その場所の気候や、そこに住む様々な生き物との関わりの中で育まれていたものです。
それを故郷から遠く離れた場所で改良し、人間の思惑に合わせて育てているのが栽培という行為です。
どんなに品種改良や栽培技術を駆使しても、もともと“無理筋”のものもあるのです。
ここを見ずして、どんな栽培方法がより“自然”であるかを語るのは全くのナンセンスです。
逆に(中略)、(日本原産の)ミョウガやジネンジョなどは、手を加えなくても栽培ができるものばかりです。気候や土質に合っているので、無理なく育つのです。
』
出典【キレイゴトぬきの農業論】新潮新書 久松達央著
久松農園のオフィシャルサイト http://hisamatsufarm.com/