農業用ハウスのモリシタの森下幸蔵です。
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あわら市 農事組合法人K様ストロングXパイプハウスΦ48.6格納庫ハウスが完成しました!
こんにちは!本日(7月1日)、あわら市の農事組合法人K様への格納庫ハウスの引き渡しが無事完了いたしました。今回は間口10メートル、奥行き24メートルという大型のハウスということで、私たちも気合いを入れて取り組ませていただきました。
今回お納めしたハウスの特徴
今回の格納庫ハウスは、かなりの大型サイズです。間口が10メートルもあるので、大型の農機具もゆったりと格納できます。
- サイズ: 間口10m × 奥行き24m
- 構造: アーチ型パイプハウス
- アーチパイプ: 直径48.6mm、肉厚2.4mm
- パイプ間隔: 60cm間隔でしっかりと
なぜこのパイプを選んだのか?
実は、ハウス業界では色々なパイプが使われているんです。他社さんでは直径42.7mmのハイテン鋼パイプを使うことが多いのですが、私たちは直径48.6mmの一般構造用鋼管を採用しています。
「どっちが強いの?」という質問をよくいただくので、今回は少し技術的なお話をさせてください。
パイプの強さの秘密
パイプに重さや風の力がかかったとき、曲がりにくさが重要になります。この曲がりにくさは「断面二次モーメント」という値で表されるのですが、面白いことに、パイプの太さ(半径)の4乗に比例するんです。
つまり、少しでも太いパイプを使うと、強度が格段にアップするということ!
実際の数値で比較してみると…
- 他社仕様(42.7mm): 5.31 cm⁴
- 当社仕様(48.6mm): 9.32 cm⁴
なんと1.75倍も強いんです!
材料の違いも考慮すると
ただし、材料そのものの強さ(引張強度)を見ると、ハイテン鋼の方が優秀です。
- ハイテン鋼: 700 N
- 一般構造用鋼管: 500 N
こちらは約0.71倍となります。
総合的な強度は?
構造物の実際の強さは、パイプの太さと材料の強さを掛け合わせて考える必要があります。
1.75 × 0.71 = 1.24
結果として、私たちの仕様の方が約24%強いということが分かります。
お客様に安心をお届けしたい
この計算結果があるからこそ、私たちは自信を持って間口10メートルの大型ハウスをお勧めできるんです。剱岳ファーム様にも、長年にわたって安心してご使用いただけると思います。
農業用の格納庫は、大切な農機具や収穫物を守る重要な施設です。だからこそ、見た目だけでなく、しっかりとした構造計算に基づいて設計・施工することを大切にしています。
最後に
今回のような大型ハウスの施工は、毎回新たな学びがあります。お客様のご要望にお応えしながら、技術的にも最良の選択をご提案できるよう、これからも研鑽を重ねてまいります。
剱岳ファーム様、この度は貴重な機会をいただき、ありがとうございました。末永くご愛用いただければ幸いです!
構造計算の数値は概算値です。実際の設計では、より詳細な解析を行っています。